君のそばに
第13章 「今日も愛してる」
俺はあの日まで、幸せだった。
でも、あの日がなかったら今の俺はいない。
フジ「 今日は早く仕事が終わったな、久々にコンビニじゃなくて手料理を作ってあげよ 」
俺は今日、とても順調よく仕事が進みいつも以上に早く帰れることになった。
俺はポケットから携帯を取り出して、"今日は早く帰れそう、スーパー寄ってから帰るね"と、メールを送った。
ちなみに、送り先の相手はウェブサイト作成関連の仕事をやっているから、家で仕事をしている。
そして、俺たちは男同士だ。
フジ「 今日は紫蘇が安いから、紫蘇入りギョーザでも作ろうかな 」
ここのところ俺は仕事で忙しくて彼とはあまり話していない、あっちの方もご無沙汰である。
フジ「 今日なら..大丈夫かも 」
俺は久々にお互いを愛し合う行為ができる..なんて考えて、鼓動がドキドキとなっている。
『 今日も愛してるよ 』
なんて、彼が俺の耳元で囁く声が蘇る。
フジ「 って、こんな妄想してる場合じゃないな、早くお家に帰ろっと...にしても返信遅いな 」
いつもなら、5分もかからず返ってくるのにな。
フジ「 まあ、いっか、うち変えれば同じことだし 」
俺はスマホをポケットの中にしまい、会計を済ませて自宅へ向かった。