
センシティブ♥ボーイ
第15章 ヤキモチ
「今日は機嫌いいじゃん。いいことあったんだろ?」
「ねーよ!こいつ…予備校ってやつに行くらしいぜ。だから、放課後は会えないだとよ。」
「勉強で釣ることもできなくなったってわけか、ははは」
ギロリと睨まれる。
いつものことだけど、今日の聖司はなんだか機嫌がいいから、そこまで怖くない。
「あーあ、予備校とやらに好きっていう定義、こいつに教えてやってもらいたい」
「……切実だな」
崇史くんをおぶるのではなく、抱っこで来たってことは、おそらく抱きしめている時に崇史くんが寝てしまったのだろう。
確かに、抱き合うわキスするわ、セックスするわで、セフレでもないって言ったら、もうそれは恋人だよっていうのが万人の意見だと思うけど。
なかなか崇史くんは面白い価値観を持っているようだ。
聖司も苦労するなとは思うけど。
「これを期にお前も勉強したら?」
面白半分に言ったから怒ると思ったんだけど。
「するかなー…勉強……」
珍しく、小さな声で崇史くんを見ながらそう呟いた聖司に、相当必死なんだなと、心の中で苦笑した。
