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【聖司side】







「………はあああああああ…」

「……なんか…私…邪魔した…？」

「…邪魔しかしてない。」

「ですよね、」




佐藤が勢いよく飛び出していって、一通り沈黙を感じたあと、まだ何も終わっていないというのに、どっと疲れが出てきた。



「…すまねー、兄貴」

「ホントだよ真由美さんよ」



真由美は顔をしかめて顔の前で手を合わせた。

それにしても全く計算されたようによくぞ入ってこれたものだ。

ある意味奇跡に近い。



「結構、大事な話だった？」

「相当大事な話だった。人生の中で一番。」

「そんなに？！いや、だってさあ、マサ一人でいると思うじゃん」

「バカか！タンクに向かって一人でブツブツ言ってる奴がどこにいんだよ！」

「だから、ごめんってー…」



まあ、真由美だけが悪いわけじゃない。
勘違いされてるってわかった時に、きちんと気持ちをまた伝えておけば、こんなことにはならなかった。

多分。　
………きっと。