
センシティブ♥ボーイ
第21章 好きだってば
「佐藤……佐藤…っ」
「……んー…」
なんでこんな雨の中爆睡できるんだ。
とりあえず…連絡しないと。
バッグの中を探って、分厚い折りたたみの携帯を取り出した。
こいつ…電源自分で切りやがったな
電池がなくなってしまったのだと思っていたけど、電源は普通に入る。
佐藤の家に電話をかけて、俺の家の前で爆睡していたということを伝えると、佐藤のお母さんは安堵したように笑っていた。
もう深夜だし、この雨の中おぶっていくのも佐藤が濡れるだけだ。
「よ…っと」
とりあえず今日は俺の家に泊まらせることを伝えて、びしょ濡れになった佐藤を担ぐと湯船に突っ込んだ。
