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センシティブ♥ボーイ

第24章 あいつのために








「ツル、どーしたんだよー。」

「なんでもねーって。」



なんでも大アリだ。
親友のキスシーンはともかく、サトゥーの喘ぎ声まで聞いてしまった。



その上あんなに大きな音を立てて屋上の扉を閉めてしまって、確実に誰かがそばにいたことはバレただろう。


あと2分くらいで授業が始まる。
そろそろマサは戻ってくるだろう。



どうしたらいい。
俺はどうしたらいいんだ!!




「あ、マサぁ授業始まっちゃうよー?」

「次なんだっけ?」

「物理」

「うぇー」



きたーーー!!
来てしまった。

マサの後ろにはさっきまで喘いでいたサトゥー。


少し頬が赤いものの、何食わぬ顔をして教科書を準備している姿にどうしようもなく落ち着かない。




「ツルなに。ひとりでそわそわして」


真由美に声をかけられて、また妙に慌ててしまった。

その声につられて、マサがこちらを向く。



「真由美!ば…っ」



今こっち向かせんなよ!!
気まずいだろーが!!



「馬鹿って何よ!心配してるんでしょー?どう思う?マサ!」

「真由美がどうせまた空気読めないことでもしたんだろー?」

「なっ…これだから、男ってだめなんだよ!だから私は…」

「15歳上のじじいが好きだって?」

「じじいじゃない!おじさま!お、じ、さ、ま!!」




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