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センシティブ♥ボーイ

第6章 キスしたらさあ

【聖司side】






坂本に脅されて急いで教室に向かうと、案の定佐藤は絡まれていた。

今にも触られるんじゃないかと、気が気じゃない様子だ。


しかも今日はツルだけじゃなくて、いつもつるんでいる奴らと女子にも囲まれている。



「なーにやってんの」

「おー!マサ!お前、朝からサボってんなよー!」

「…眠かったんだよ…」



ちらりと佐藤の方を見ると、ちょうど佐藤もこちらを見ていて、瞳が合った。
安堵した表情を浮かべられて、思わず目をそらす。

なんだよ…
そんなつもりじゃねーくせに…



「おい、佐藤。行くぞ」

「え…どこに…?」

「いいから、弁当もってこい。」


先立って歩いていく。
佐藤は何も言わずにひょこひょこついてきた。

思わず手を伸ばしそうになるけど、こらえる。


従順そうなフリして…
俺が振り回されてるようなもんじゃん






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