
センシティブ♥ボーイ
第6章 キスしたらさあ
「あ…鈴木くん…僕一回戻ってもいいかな…」
屋上へ行く途中で、佐藤はもじもじしながら言ってきた。
「なんで?」
「あ…の…水筒、忘れちゃって…」
「……」
近くの自販でお茶を買う。
それを手渡すと、不思議そうな顔をして俺を見上げた。
「やる。行くぞ」
「あ…ありがとう…」
ニッコリと微笑まれて、心臓がキューっとする。
なんだこれ。
俺この間からおかしいんだよ。
キスのことよりも、坂本にこのことを聞いとくべきだったと後悔した。
「最近ね、鈴木くんと一緒にいるようになってから、いろんな人が話しかけてくれるんだ。」
屋上について、やきそばパンを頬張っていると、徐に佐藤は話し始めた。
