テキストサイズ

センシティブ♥ボーイ

第7章 鈴木くんのばか!







坂本先生と向かい合っていた僕の身体はいつの間にか、鈴木くんの身体に遮られていて。

鈴木くんは、僕に触れることなく僕をかばってくれたのだと知った。



「なーに虐めてんだよー」

「え…お、俺?ごっごめんね崇史くん…っ」



焦って僕に謝ってくる先生に、ブンブンと首を振る。
先生のせいじゃない。


僕が一方的に悪いんだ…。



「こいつは俺が泣き止ませとくから、坂本はデートとやらにいってこいよ」

「…ごめんね?本当に崇史くん…」


「……い、いえ…っ先生のせいじゃ…っ」


そう言った瞬間、ふわりと優しい感触を頭に感じる。
そっと上を見上げれば、鈴木くんが優しく僕を見ていた。

まるで大丈夫。と言われているみたいで、とても安心する。



「デートもいいけど、相手をいじめんじゃねーぞ?」

「それはこっちのセリフだよ!傍から見たら、崇史くんが聖司と話してるとカツアゲされてるようにしかみえないからな?!」

「…どっちが…?」

「は?崇史くんが、お前に!だよ!!」

「な…っ…?!」



「じゃあまた明日、学校でね?崇史くん」



鈴木くんは揚々と坂本先生に突っかかっていったけど、カツアゲという言葉に相当ショックを受けたようで、


先生が出て行って扉がしまっても、しばらく口をあんぐり開けたまま呆然と立っていた。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ