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初カノはエロうさ

第1章 変態な初カノ出来ました

コーヒーでも飲もうかとキッチンに向かう。

キッチンには、2人のいるリビングを通らなきゃだけど、2人は別に気にする様子もないから、俺も気にしない。

むしろ、

「翼ぁ、バイト代いくら入った?」

母親は甘えたような声で話し掛けてくる。


「……5万」

本当はもう少し多いけど、全額取られるのも癪だから少なめに申告する。

「じゃあそれ生活費用の銀行口座に振り込んでおいて」

母親の手から投げつけられた通帳が、ソファー近くの床へと落ちる。

─────キッチンにいて、届くわけないのにな。

母親は気にする様子もなく、引き寄せたバッグから財布を取り出す。


「ほらセイ〜5万だけよ?今度こそちゃんと働き口探しなさいよ?」

働いてないアラサーとか…

甘えてくれて愛を囁いてくれれば誰でもいい。母親の趣味の悪さには呆れる。


ありがとう、と母親に抱き着く男…セイ。

最近付き合い始めたらしいけど、いかにも胡散臭い男だと思う。

御礼だと言いながら、母親に口付けるセイ。

どんどん深くなっていくキスに、母親の口から甘い声が溢れ始めた。


覗きの趣味なんかないから、コーヒーだけ持って足早に自室へと戻る。


─────なんか…

朝から講義とか、面倒だな。

ベッドへと寝転がれば、コーヒーを飲んだばかりだというのに眠気に襲われる。

そのまま誘われるがままに眠りに就けば、窓の外の太陽は天辺へと昇り、母親とセイの姿ももうなかった。


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