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理性と本能

第4章 決断の日





おじさんの指は、まだ入ったまま


電車の揺れに合わせてついてくる


時々ものすごく奥まで届く快感がまゆを襲う


もうすぐ最寄駅に着くだろうと思って、何気なく右を向くと後ろにいるはずの男の人の上半身がこちらを向いていた


背が高いので顔は見えない


しかし、ななめ上からまゆの顔を見られている視線はしっかりと感じ取れた


見られていると思うと余計に感じる


思わず積極的になり腰を動かして、おじさんの指をねだる


快感にゆがんだ顔を見られながら、知らない人のものにおしりをすりつける



もうだめっ・・・気持ち良すぎちゃう・・・



そう思っていると、おじさんの指が抜かれた


最寄駅が近づいたらしい


ふと冷静になってみると、まゆはおじさんと男の人に囲まれていることに気付いた


急に怖くなる



絶対、ちゃんと降りて逃げなきゃだめだ・・・



まゆは、不安でいっぱいだったがちゃんと駅で降りることができたしどちらも追ってくることはなかった



でも、まゆはもうこの車両には乗らないことを決めた


いやだと思うことはされたくないし、これ以上エスカレートすることが怖くなったからだ



でも・・・またほかの車両でも痴漢されちゃったらいいのに・・・



なんて、悪いことを考えながらまゆは学校へ向かったのだった

































































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