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未来感染775

第1章 感染

そしてさらに恐ろしいことに、その事件はここ数ヶ月で8件も起こった。

さすがに国も、施設を設置し感染者を受け入れた。

しかし受け入れたと言っても、扱いはひどく
人間を扱う──いや、動物を扱うよりも酷かったかもしれない。

被害者たちは、獣の姿にされても、中身は人間だ。

それにもかかわらず、人権というものを無視して、無理な実験を行ったり、極度の苦痛を味合わせた。

だが、それに同情したり、助けようとしたものは果たして何人いただろうか。
もしいても何をしてくれるだろうか。


だから感染者は絶望的だった
社会復帰はもう不可能。
サーカスの出し物にでもなるか?



自分たちの現状を理解する度に
希望の道はじっくりと阻められていく



彼らは知った
これが現実
これが絶望なのだと……。

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