芸人さん小説集
第27章 きっと、これで。
角ちゃんたちがいつも行っているビルと、俺が見つけたビルが偶然にも一緒だった。
…そんなわけないじゃん。
角ちゃんの話の中にはカラオケ屋さんの名前がしょっちゅう出てきたし、一階にゲーセンがあるということも角ちゃんが言っていた。
ゲーセンとカラオケが一緒になってるビルなんて、ここら辺ではここしかない。
角ちゃんと飯塚さんはゲーセンが苦手で、入ったことがないって言ってたから、俺が入ろうとすれば角ちゃんも目が覚めるんじゃないかって考えた。
作戦大成功。やったね。
2人が幸せになるから、これで良かったんだ。
きっと…これで。