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経済財政愚問放談 その1

第3章 年功序列の終焉

年功序列は何故潰えてしまったのか?論じて行きたいと思います

その前にチョットしたコラムを

哲学的な話になりますが、「正義」とは「悪」とは?についてです

個人的見解なので、軽く聞き流して下されば幸いですが、経済学にも関係のある事なので・・・

「正義」にしろ「悪」にしろ、その人の主観やその人の立場、所属する組織や状況によって如何様にも変わってしまう、実に曖昧な観念です

例えば、ロシアにとって北方領土は戦勝権益地ですが、日本にとっては終戦間際に不可侵条約違反で強奪された土地です

また、義族にとって富める者から奪って貧困者に施すのは正義ですが、取り締まる役人にとっては、法を犯す悪党に過ぎない

この様に、その人の立ち位置や主観によって、正義と悪は簡単に入れ替わってしまいます

では、経済学的にはどう言う事かと言うと、例えば財務省が緊縮財政や増税でデフレを悪化させるのは国民にとっては「悪」正しく無い行為ですが、財務省の役人にとっては、国家財政を黒字化する事が最大の目標で有り「正義」になります

経営者にとってグローバリズムに迎合して無国籍企業化し、人件費や輸送コスト的に見合わない国を捨てて人件費の安い国に進出するのは経営学的にも「正しい」判断ですが、労働者にとっては人件費を安く押さえられたり、いつ失業してもおかしくない立場(非正規雇用)に置かれるのは「正しくない」状況ですね

こう言った双方の主観の違いが、諸処の問題や経済的にはデフレが長期化する一因に成っているのです

経営者にとってはコストを押さえたい・・・つまり「年功序列」や「終身雇用」はコスト増を招く要因であり、極端な話をすれば、役員以外は全員非正規で雇用したい・・・

これが、竹中平蔵氏の目指す経営理論ですね

つまり、国益や景気浮揚など捨てて、世界中で焼き畑農業的に経営を展開する概念(グローバリズム)です

個人的には、間違った概念だと思いますが、経営者側から見れば正しい概念なのです・・・非常にイヤな事実ですが・・・

後にキチンと論考したいと思いますが、やはり日本企業で有る以上、日本の国益に責任を持ち、労働者の雇用や収入を安定化させ、内需拡大による景気回復が正しいと個人的には考えております

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