
山岸君と照井君
第8章 特別―――…。
「しかし…何を話す?改めて“話すぞ!”ってなると…話す内容が…」
山岸は、ん〜っと考えながら歩く……
「そ〜いやぁ…山岸って兄貴いるんだろ?
いるのに…カケルさんを“お兄様”とか言うの変じゃね〜の?」
山岸は、はぁ〜っとため息をつく―――――…
あれ?俺…変なこと言った?
「僕には…兄が二人いるが…」
う…三兄弟か!!
山岸…末っ子か〜!?
「―――――…カケルお兄様の様に優しく穏やかなら…そうは、思わないのだが…」
山岸の口調が……どんどん…重くなっていく…
「優しくないのか?」
「優しい…とは…感じた事はないかもしれない……
杉浦君とお兄様のやり取りを見る分では……
僕達兄弟には無いやり取りだ」
