
山岸君と照井君
第9章 溺愛――――…。
こんなに―――――――…
暖かくて…
安心する―――――――…
「――…山岸…?涙……」
「え―――――――…」
照井君に言われて――――…
気がつく…
僕の瞳から……涙が―――…
出ている―――――――…
「や…山岸!?ど〜した?」
「えっ!?え?何だろう?何で?涙が……出てきた!!」
僕は、握られた手を…ギュっと握り返した―――――…
安心したから…?
親にも―――――――…
兄貴達にも……
“大丈夫だよ”と…
手を握られた事が――――…
無かったから…
「山岸……大丈夫か?」
「――――…え?何が…?」
「―――…大丈夫だ…俺がいるから…」
「/////…照井君――――…」
僕は―――――――――…
なぜか……安心していた…
「――――…ありがとう…」
