
山岸君と照井君
第10章 意識して―――……。
自宅にある階にエレベーターが止まり…
俺は…どんより重い体を引きずり……帰宅した―――…
「――――…ただいま…」
玄関を開けると――――…
笑い声が聞こえてくる――…
はぁ―――…ったく…
リビングでは…両親と姉が何やら盛り上がっている…
一応…
高級マンションの我が家…
玄関とリビングまでは…距離あるはずなのに……
どんだけ…声でかいんだよ…
俺は…盛り上がるリビングには入る気分にはなれなかった――――――…
が――――――…
「あら、宏樹おかえり〜」
タイミングよく…廊下に出てきた姉に見つかった―――…
「―――…ただいま…」
「うわ…何その顔―――…暗いわね……ヤバくない?」
多分……イラついた顔をしているに違いない…
「スッゴい……不細工」
姉は、笑いをこらえながら俺を指差す!!
「!!はぁ?!姉貴に言われたくないっつ〜の!ブス!!」
「はぁ〜〜〜〜〜!!三年連続ミス南城1校様に向かって!!」
「当時の南城1校のレベルが低かっただけだろ!!
姉貴なんて!山岸の足元にも―――――…////…」
