
山岸君と照井君
第10章 意識して―――……。
「宏樹〜…怒ってる?入っていい〜〜〜?」
さっきまで…ばか騒ぎしていた姉が、俺の部屋をノックする――――…
「何―――…」
返事をすると…部屋のドアを開けて、姉が顔覗かせる…
「夕飯、母さんのコロッケだって―――――…うける」
「うけるって―――…何だよ」
姉は、俺が少し笑ったのを見てホッとしたのか…部屋に入って来た――――…
「で、何かあった?」
「――――――…え…」
姉は、心配そうに俺を見る―――…
「―――――…何で…解んの?」
俺はベッドに座ると……ため息をついた…
