
山岸君と照井君
第10章 意識して―――……。
リビングでは、俺の恋ばなで盛り上がっている……
ったく…思春期の息子に対する家族の反応じゃね〜よなぁ…
「宏樹〜!どんな子なんだい?パパに教えろよ〜!!」
ニヤニヤした父が…自室に入ろうとする俺を引き留める――――…
「はぁ?マジで違うから!!姉貴の言うこと鵜呑みにすんな!!
つ〜か、いい年なんだから息子をひやかすな!!」
父は、お〜怖!っとリビングに戻る――――――…
まったく!!我が家の連中ときたら!!ウザイ!!
俺は、自室に入ると書店の袋をベッドに投げた――――…
すると…
山岸が選んでくれた……
参考書が袋から飛び出た―――…
「――――…山岸……」
俺は、ベッドから参考書を拾うと……
机に優しく置き直す――――…
