
山岸君と照井君
第12章 別世界―――……。
僕は、俯いたまま…
照井君を見なかった―――…
どんな顔か…予想がついたし…
麟太郎さんが運転席に座り…
「じゃぁね、照井君」
っと言い―――――…
車は発進した――――――…
照井君―――――…
君も…
僕を…違う世界の人間の様に…
見ただろうか…
僕は、顔をあげ……
照井君の姿を見ようと…した…
「――――…苑君…ごめんね…」
「―――…え?」
麟太郎さんの突然の謝罪に…
照井君を見ようと顔を上げたのに―――…麟太郎さんに気がそれてしまった…
