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山岸君と照井君

第12章 別世界―――……。

「―――…麟太郎さん?」


麟太郎さんは、視線を前から離さず…


肩を上げて……申し訳なさそうに…また、“ごめんね”と…言った――――――…



「麟太郎さんは…間違ってないですから…


父や母だって…似たような事を言うと思いますから…

三男とは言え…山岸家ですし」




僕は、いつもの様に麟太郎さん受け答えした――――…




「そ〜か!なんか嫌みっぽかったかな?とは、思ったけど…


見下しセリフって…興奮するね」



麟太郎さんは、ハハハっと笑っていた―――――…





いつもの…慣れたやりとり…





なのに…





今日は、嫌な気分だった…



麟太郎さんが…照井君に言い放ったセリフが―――…


頭の中で…僕を…不快にさせ


しまいには…




照井君を見ないで…



車に乗りこんでしまった自分に嫌悪感まで――――…


疲れているのか…



体が…重い


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