
山岸君と照井君
第12章 別世界―――……。
「――――…苑君も…高校生…
色んな知識を――――…
教えても―――…構わない年だよね…」
麟太郎さんが…グッと……僕を抱き寄せる――――…
「―――…麟太郎さん…?」
僕は、麟太郎さんの不可思議な行動に……違和感と言うか…なんと言うか―――…
「ん?どうしたの?苑君?ドキドキする?」
「あ―――――〜〜〜…
苦しいです」
そう、息苦しい!って感じが先行したのだ…
可笑しいなぁ…
照井君の時は―――…
いい臭いって…思ったのに…
「―――…この…香水…
直に嗅ぐと――――――…
微妙ですね――…」
「あ〜〜〜〜〜…そっか〜…」
麟太郎さんは、ゆっくり僕を解放した…
「…う…ま――…まぁ、苑君には、まだ早かったかな?じっくり、教えるから!!」
「ん?なんの事ですか?」
麟太郎さんは、聞こえなかったのか…
答えることなく家に入った…
