
山岸君と照井君
第1章 はじめまして―――…。
「照井君!昔からお兄様は、あんな方なのでしょうか!知りたい、知りたい!く〜!ファンクラブでも作ってしまいましょうか?」
――――――イラっ!
なんだよ――――…その笑顔…
カケルさんに対してのその…
笑顔――――――…
俺には…見せない…
その――――…笑顔…
なんだかなぁ〜…
「―――――…何でお前がファンクラブを作るんだよ!!ったく…杉浦が怒るぞ?」
「はぁ?何で杉浦君が怒るんですか?
あの、お兄様独り占めなんて!癒しは皆のものでしょ?ね?照井君だって、お兄様で癒されたいですよね!」
はぁ?癒し―――――…?
俺は、ん〜〜…と考え…
「俺は、山岸をからかってる方が癒されるからいいや!」
って―――――…
ニャハハ〜っと笑って見せた…
「はぁ?からかうって何ですか?
いじめっ子ですか?つーか…それが癒しって―――…
照井君…病んでませんか…?」
うゎ…何その目――――…
痛い人を見る目――――…
「お前に…言われたくねーよ」
俺は、はぁ?っと…変な顔をする山岸の隣を歩きながら…
何か――…ワクワクしていた…
高校生活……面倒臭くて、厄介な事になりそうだけど…
悪くは……無さそうだ――…
