
山岸君と照井君
第28章 無言の別れ―――…
【照井side】
―――――アイシテル…アイシテル…アイシテル…アイシテル―――――
蜘蛛の糸で…やっと繋がっている俺の意識は―――…
米屋の狂喜乱れる愛情を……
“なぜに……”
と、見つめる―――――――…
真っ赤なフィルター越しに…
米屋の背中を見つめる――…
米屋は愛を囁くが……
苑心は…なんの反応も見せない…
「――――――…頼む…
連れて―――…いかないで…
苑心を…俺から――――…
未来から……世界から…
連れていくな―――――…」
動かない身体を…嘆くより…
米屋が苑心を―――――…
どこかに連れていきそうで…
怖かった――――――…
赤いフィルターが…カラーを取り戻す―――…
なぜなら…
俺の瞳からは……涙が止めどなく流れ――――――…
視界を…クリアにしていく…
床に頬が密着している俺は…
もう―――――…動けない…
せめて…声だけでも―――…
米屋の考えに…
米屋の…愚かな考えに…
米屋の―――――…
苑心を思う気持ちに……
チクリと…
刺さればいいのと―――――…
願って―――――――――…
「俺が……
代わりに―――――なるから…
苑心を―――――…
連れてかないで…」
―――――アイシテル…アイシテル…アイシテル…アイシテル―――――
蜘蛛の糸で…やっと繋がっている俺の意識は―――…
米屋の狂喜乱れる愛情を……
“なぜに……”
と、見つめる―――――――…
真っ赤なフィルター越しに…
米屋の背中を見つめる――…
米屋は愛を囁くが……
苑心は…なんの反応も見せない…
「――――――…頼む…
連れて―――…いかないで…
苑心を…俺から――――…
未来から……世界から…
連れていくな―――――…」
動かない身体を…嘆くより…
米屋が苑心を―――――…
どこかに連れていきそうで…
怖かった――――――…
赤いフィルターが…カラーを取り戻す―――…
なぜなら…
俺の瞳からは……涙が止めどなく流れ――――――…
視界を…クリアにしていく…
床に頬が密着している俺は…
もう―――――…動けない…
せめて…声だけでも―――…
米屋の考えに…
米屋の…愚かな考えに…
米屋の―――――…
苑心を思う気持ちに……
チクリと…
刺さればいいのと―――――…
願って―――――――――…
「俺が……
代わりに―――――なるから…
苑心を―――――…
連れてかないで…」
