
山岸君と照井君
第28章 無言の別れ―――…
「―――…なら…どうぞって…訳にはいかないだろ?
君は今――――…何歳だい?
君には…いったい何がある?
高1の君に―――…
どんな強みがある…?
勢いだけで…人生が上手く行くなら――――――…
この世にはホームレスなんて存在しない…」
俺は―――――…岳心さんの…
最後のセリフが…
解ってしまった――――――…
「――――…今の君には…
何もない―――――――…
愛や若さ…勢いで地球は回ってないんだよ……
君もあそこの生徒なら…そんなバカな発言をするな―――…
考えろ…成長しろ………
負けるな―――…追いかけろ…
そして…大人になれ―――…」
冷たく…感じていた岳心さんの声は…
俺の…足りない部分に…釘を指し…
愚かさを知らしめた…
俺は―――――――――…
結局…
ガキで――――――――…
苑心を救う事すら出来ないと―――――――…
突き付けられた――――…
