
山岸君と照井君
第30章 背中合わせ―――……
「…わがままついでに……
その理解や受け入れを……
苑心にもしてくれないだろうか……
ウチと違って……苑心の家は…拒絶しかなかったから…」
我が子だけでも…キツイのに…
他人の子も理解しろ…は…図々しいかもしれないが―――…
「―――…そうだな…
いずれ…家族になるだろうし…
親としての心構えをしとくよ」
ん?いずれ…家族?
「え?父さん?なにそれ?」
俺は、?マークの飛び交う表情を見せると…
二人は笑いながら顔を見合わせる…
そんな顔を見て…俺は―――…
こんな風に…
苑心と笑い会いたいと…
思ったよ――――――…
苑心…
俺は、ちゃんと……
お前を待つ準備をしてるから…
安心して…
俺の所に帰ってこいよ―――…
