
山岸君と照井君
第31章 愚か者―――……
「―――…クシュン!」
ビクッっとしてしまった…
不意の岳心さんのくしゃみ…
エアコンの効いている部屋でのうたた寝…
風邪を引いてしまう――――…
俺は、岳心さんの肩に触れて…少し揺らしてみる…
「う゛…ぅ」
起きない…
「――――…寒い…ベッドまで…運べ―――――…
気が利かない駄犬だなぁ…
クソが…」
「ぇ……?岳心さん…?」
酔っているのか…
口が……今までにないくらい…
悪い…
いつもは、敬語の中に…嫌味が混ざるていどで…
どこか投げやりで、いつもつまらなそうにしている人って感じなのに…
