
山岸君と照井君
第31章 愚か者―――……
「同居―――…そうですね…
岳心さんは、私のタイプではありませんから…」
ほほぅ…吹っ切れたのか…
言うようになったな…
100%では、ないにしろ…
こんなヤツか――――――…
「そうですか、それは安心です。
基本、この家を自由に使って構いませんが…
男を連れ込むのは止めてくださいね?
俺も、彼女と会うときは外で会いますから」
俺も、負けずに一言返し浴室に向かった――――――…
ったく!!
俺は、あちら側の人間ではないから!!別にいいのだが…
タイプじゃない!とか、言われると!!
ムカつく!!
俺は、脱衣場でYシャツを脱ぎながら…
鏡に映った自分の身体を眺める――――――…
「――――…う…薄いなぁ…身体…」
案の定…胸板は薄く…身長も低い…
今年27歳になる立派な成人男性だが…
パッと見――――――…
学生―――――…
身長――――…が有れば…
色んな方面で…便利なのに!!
くそ!!
身長のせいで、ナメられないように…
頑張ってきたのに!!
内面は…まだまだ…か……
俺は、鏡の自分を睨んだ!!
