
山岸君と照井君
第33章 手紙―――……
移動する車の中で…
僕は――――…この状況が理解できず…
ただただ…お祖父様の横顔を見ていた――――――…
「―――…苑心…
すまなかったな……
こうなる前に―――…
どうにかしてやりたかったんじゃが…
気づいた時には…
雷心の…意思は固くてな…
誰に似たんだか――――…」
ため息をつくお祖父様は…後部座席に疲れたように身を預けた…
「―――…仕方ないと…思っています…
僕達の関係は…理解されないことが多いって……聞きますから…」
僕は、自分の膝を見つめるように…項垂れた―――…
「三年――――…
三年ここで頑張りなさい…
三年後………笑顔で日本に帰るんだ
照井君が待っているんだろ?」
僕は、ハッと顔をあげた…
無期限だと…思っていたこの旅に…
お祖父様は…三年と…区切りをつけた…
「―――…だが…こっちの…終了課程を取得するのは…大変だぞ――――…覚悟しなさい」
「///はい…」
僕は、目の前に現れた目標に…
重く沈んでいた気持ちが…浮上するのが解った!!
まずは、三年!!
今日から……一歩づつ――…
