
山岸君と照井君
第36章 〜最終章〜時計と朝日
僕たちは…緊張をほぐすように…
ベッドの上で……抱き合ったまま……
何度も…何度も…何度も…何度も――――…唇を重ねた…
何度キスをしても……し足りなくて…
もっと…もっと―――――…と、いつの間にか…
僕は…宏樹のキスに…涙を流していた――――――…
「苑心――――…?」
「こんなに…こんなに…
我慢してたんだ…って…今…気がついたんだ…
キスしたかった…抱きしめられたかった…
声…聞きたかった―――――…
宏樹…宏樹……もう…嫌だよ…
一ミリも…離れたくないよ…」
無意識に我慢していた…思いが――――――…どんどん…
溢れて……
柄にもなく……
ワガママで…弱虫な自分をさらけ出していた…
