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触れたくない。

第2章 二






彼は、知っているのだろうか。





私が、どんな想いを持ってあなたに接しているのか。




毎晩、どんな気持ちであなたに会いにきているのか。






「…き、」




体を揺すぶられながら、ふいに出た言葉が止まらなくなって。




「す…き、」




本当に、か細い声でだしたそれは、彼に届いたのだろうか。






私は、溢れたその気持ちを再び隠すように、汗ばんだ彼の広い背中に腕を回した。





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