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道の先…

第13章 試験とチョコレート

わたしは、いくら頑張っても奥さんには勝てない。

勝ち負けを決められるところまでも来ていない。

同じ土俵にすら立てていなかった。

突然、わたしは悲しみに襲われた。

受験に落ちた悲しみとも、

妻を亡くした悲しみとも違う。

敗北からくる悲しみ。

少しわたしは自惚れていたのかもしれない。

わたしの様子を気にも留めず、先生はわたしの講評を終えるとあさみの講評へと移った。

あぁ、わたしの負けだ…

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