何度でも、君を。
第2章 しつこい奴。
次の日――。
「カンナ!」
「紗羅!どした?」
「国語の教科書貸して!!」
「いいよ~。」
「ありがと!じゃね!」
「はいよ。」
立ち去ろうとした、その時…。
「紗羅ー」
……。
無視。
「紗ー羅ー!」
「…紗羅、早瀬くんと知り合いなの?」
「…はっ?!んなわけないじゃん!」
「……?だって紗羅の名前……」
「違う…わぁぁ!!??」
「へへっ♪びっくりしたっしょ?♪」
「触らないで!気安く名前呼びしないでよ!!」
「むっ。なんだよっ。いいじゃんか!」
…しぶとい奴。
「…紗羅…。」
っは!!
やばい………。
カンナの事忘れてた……。