何度でも、君を。
第8章 衝撃。
「…嘘だろ…?」
「…早瀬くん…嘘じゃないよ…。私達…パパとママになったんだよ…!!」
…もう、絶望的だった。
なにもかも…。
「…ねぇ、もっと喜んでよ!!私のお腹、撫でて?ほら…。」
「…来るな。」
「ひどい…。パパにそんなこと言われるなんて、可哀想な赤ちゃん…。」
「…カンナ。今すぐ病院に行こう。」
「…なんで?」
「…いいから行くぞ。」
「いやだよ…!おろすのだけは嫌!!」
………ギュ…。
「…早瀬くん…?!」
「…カンナ、ごめん。…もう…それくらいでいいだろ…。」
うちには…止めることができなかった。
早瀬がカンナに抱きついていても、今のは…カンナを説得させるための最善手だと分かっていたから……。
「…嘘なの。」