何度でも、君を。
第13章 男同士の戦い。
その頃、紗羅は…
「はぁ~…早瀬…絶対気になってるよね…。うちが蒼くんといたこと…。なんて言い訳すれば…。」
またひとつため息が出る。
―…蒼くんの過去が知りたい。
なんで蒼くんの彼女は…亡くなったのかな…。
病気…かな。
事故…?
蒼くんの心を傷つけてしまいそうで…なかなか聞けない。
ふと思い、屋上に向かった。
…蒼くんが…いるような気がして。
キィィ…
「…いない…か。」
「…ガタ…あれ?先客?」
「蒼くん…!!!」
「何、もしかして俺に会いに来た感じ?ニヤ」
「ちっ…違うよ!この前のお礼が言いたくて…!」
「俺…なんもしてないよ。」
「ううん!うちが襲われた時、蒼くんが…早瀬に電話してうちの居場所を教えてくれたんでしょ!?」
「…あー…忘れた。」
「へ…?」
「俺しーらないっ。」
「…。でも…ありがと!」
「……。」