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先輩とは真逆です

第3章 いじめは辛くて

それから先輩とは屋上でお弁当を食べるのが日常となった。


「その卵焼き美味しそう…!もらっていい?」
「はい。それは僕の手作りで…一応自信があって」
「凄い美味しい。今度作り方教えてよ!調味料とか」
「大歓迎です」


ただ、そんな幸せも屋上で始まり屋上で終わる。
ただでさえこんな僕が、格好良いい人気者と一緒に居てはいけないのだと確信させられる。


「アンタが昼休みに洋一君を取るから、私達が一緒に食べれないのよ!」
「分かってるでしょうね?」
「…すみません」


明らかに二年生の女が五人で僕を囲む。壁に追いやり何時も軽い暴力を受ける。


「毎回そう言ってさ~、全然離れないでしょ…知ってんだよ!」
「いっ…!」


今日はお腹に拳。今までで一番キツイ暴力が来た事の驚きと痛みでうずくまる。


「いつも誘っても断られて、着いていけば屋上。そしてその後にお前が来る」
「明日は絶対に屋上来んな。私達が行って一緒に食べる。来たらどうなるか…わかるよね?」

「…はい」



こんな日が続く様になったのだ。

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