テキストサイズ

先輩とは真逆です

第3章 いじめは辛くて

孝太は次の日にはもっと酷くなっていた。


「…孝太?」
「やっぱり距離置こう。これからはクラスメートとしてよろしくな」


それからは会わなくなった。

この真相を知ったのは高校生になってからだった。






「洋一さん…」
「もう、失いたくないんだよ…怖いんだ。夏樹もそういう目にあってたら居なくなるんじゃって…」
「落ち着いて下さい。ちゃんと話しますから」


震え始めた俺の身体――肩を抱いてくれる。するとゆっくり震えが治まっていった。


「まず先に言っておきます。僕は居なくなりません。ただこの怪我は五人の女にやられたものです」
「やっぱり…その中の三人は今話した三人なんだ。……本当に居なくならない?」
「はい!絶対」
「ありがとう…」
「食べましょう?冷めちゃいますよ」


夏樹が笑顔で言うと、なんか元気が出た。

ありがとう夏樹…!

ストーリーメニュー

TOPTOPへ