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先輩とは真逆です

第4章 やはり僕の先輩への気持ちは間違っている。

恐怖のあまりに感じた物は萎え、もう涙は溢れ足が震え出した。


「い、いれるね?」
「やだっ…もぉ…」

「お前、なにしてんだよ」


突然不良ぐらい怖い声がかかり振り向くと、痴漢男は胸ぐらを掴まれていた。
そして掴んでたのは…


「洋一…さん?」
「な、なんだ、お前…関係ないだろっ!?」
「この子は俺の彼氏。勝手に手を出すな」


洋一さんは本気で、いつものキラキラオーラなんて無かった。
そして駅に着くアナウンスが流れ始める。


「もう金輪際なつ…この子には近づくな」
「ひぃっ…」


ドアが開くと同時に手を引かれ電車内の人混みを抜ける。


「ふぅ…夏樹君大丈夫!?」
「ようい、ちさん…?」
「うん。もう大丈夫だから、安心して」


心配して来てくれたの?僕は逃げたのに?

恐怖で意識を失い、覚えていたのはここまでだった。

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