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先輩とは真逆です

第7章 泣かせてごめん

「結構痛いな……っ!?」


急いで物陰に隠れる。
保健室に着くと、見たくない光景を見てしまった。

洋一さんが女性と話していた。そして何故か高捺先生までいた。
僕は漏れて聞こえる話しの内容に耳を疑った。


「洋一今日もまた、付き合って?」
「んー…いいよ」
「ありがと~う、大好き♪」
「抱きつくなって…」
「偉いね、彼女に付き合ってあげるなんて」


明らかに恋人の会話。聞きたくなんてない。高捺先生は明らかに〝彼女〟と言っている

今日〝も〟?
今までのは、嘘…?

涙が込み上げてきて頬を伝う。悲しくて、嘘だと思いたくてその場から逃げた。



唯一開いてる屋上に寝そべり空を見上げる。


「…っ、なんで…?男だからだめなの…?」


さっきから涙が止まらない。保健室となると嫌な妄想までして胸が苦しい。


「う…あぁあぁぁぁ…ひっく…あぁぁぁ…」


今の思いを声にぶつけ、落ち着いた頃に先生に早退を伝えた。

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