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先輩とは真逆です

第2章 先輩との出会いは満員電車のなかで

「「ごちそう様でした」」


手を合わせ、色々な物に感謝する。これって結構大切だよね!


「じゃあ戻ろうか。先に行ってくれる?さっきみたいになるのは、俺も辛いし」


確かに分かる。たとえ僕に言ってるとしても、森先輩と一緒にいるのだから嫌な視線を浴びるのは同じだ。
そして森先輩は口にしていないだけで、自分まで嫌われるかもしれない――と思っているだろうし。


「そうですね…お先に失礼します…」
「あのさ!」
「…?」


振り返ると、真剣な顔の森先輩がいた。


「嫌な視線浴びるのが辛いからとか、自分が嫌わたくないとかじゃないからね」


驚いて、身体がこれでもかと固まった。完全に心を見抜かれている。


「ただ後輩がそんな視線浴びてると、辛いって意味だったんだけど…伝わりにくかったよね?ごめん」
「いえ…それでは」
「また明日、ここで待ち合わせでいい?」
「…はい!」

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