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未知夢

第7章 誤認

 凶器に指紋がべったりとついてたってのが、気になる。


「俺が仮に持ってたナイフをやつにプレゼントして、やつはそれをたまたま内ポケットに入れていた……酔ってなにかにつまずいてお腹に刺さって『ギャー!!』……て、なるかっ!! 何度も刺されてるって言ってるから、別のポケットいれるごとに、何回こけなきゃならん」


 繁は自分なりの推測をし、なんとか無罪を主張しようとしていた。


 だが、どうしてもふざけ心が出てしまう。


『カツン、カツン、カツン』


 やたら小刻みに早い靴音が聞こえてきた。


 すると繁の牢の前で止まった。


『ガチャン』


 扉が開いた。


 外から看守が顔を出すと、一言「出ろ」と、言った。


 繁は大きく息を吸った。


 必ず無実を証明すると誓いながら……。



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