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sugar-holic

第13章 期待してた?

「あ…そうなんですか…」

峯岸さんが、残念そうに答えた。

「何?会いたかったの?」

倉田くんが笑いを含んだ口調で言うと

「あはは。そうなんです」

峯岸さんも笑いながら返した。

「え!?マジで!?」

「すごく頑張っていらっしゃいますよね。それに、すごく気配りも上手で、素敵な人だと思います」

私がいないと思ってるからか、峯岸さんは誉めちぎってくれて…

どうしよう。

余計に出て行きにくくなった。

「そんなに好きなら、告っちゃえば?」

さらりと、何て事言うのよ!?

ソファの陰から様子を伺ってると…

「いやぁ、彼女いるんで、それはちょっとね」

「何だ。残念」

倉田くんがちらっと私を見て、クスッと笑った。

…その笑いは、どういう意味の笑いなのよ!?

「それでは、お仕事頑張って下さい」

「ありがとう。そっちも頑張って」

峯岸さんは一礼すると、ドアを閉めた。

一定のリズムで靴音が鳴り、段々と遠ざかっていく。

「行っちゃいましたね」

倉田くんは短く息を吐くと、私に向き直った。

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