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sugar-holic

第14章 セフレですから

言い返す前に唇を塞がれる。

強引で、荒々しくて…でも、優しくて甘い…。

自然に目を閉じて、キスを受け入れていた。

唇が離れて、目を開くと。

倉田くんが笑いを浮かべて、私を見ていた。

「もっと?」

「え…」

「シたいって顔してる」

倉田くんの言葉を聞いた瞬間、ぶわっと頭に血が上った。

慌てて倉田くんを押しやり、給湯室から出ようとして…

腕を掴まれた。

「こんなの…やだ」

倉田くんに翻弄されるのも。

それを拒めない自分も。

すべてが間違っている気がする。

なのに…

腕を掴まれただけなのに、振り払うことも出来ない。

倉田くんに背中を向ける事で、拒絶してるだけ。

こんなの…私じゃない!

「離して」

「嫌だ…って言ったら?」

倉田くんが、掴んだ手に力を込めた。

「倉田くんがどういうつもりでこんな事をするのか、理解できない」

ぐいっと引っ張られて、振り向き様に倉田くんを睨み付けた。

「彼女いるくせに」

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