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sugar-holic

第3章 顔合わせ

「課長、スミマセン。相談があるんですけど」

営業部に戻るやいなや、倉田くんが一枚の紙を持ってきた。

「この前、浅野企画で決定した数量ですけど」

当初の予定の三割増しで変更したいらしい。

「これ、イベントで限定発売するものでしょ?理由は?」

「そのイベントで、演歌歌手の栗原タケルがシークレットライブをやるんです」

「へぇ…。だから?」

「栗原タケルですよ!?マダムキラーの!!おばちゃんが集結するに決まってますよ!!」

それに便乗しようって事か。でも…

「その栗原さんがステージ上で宣伝でもしてくれるならね」

「あ、その点は大丈夫です。浅野社長が口利きしてくれるので」

「知り合いなの!?」

「親戚らしいですよ。ライブもそれで決まったとか」

へぇ…。じゃあイケるかな…。

「私だけじゃ判断出来ないから、上に相談してみる」

「はい。いい返事が降りるように頑張って下さい」

倉田くんはニヤリと笑って席に戻っていった。

ふう、とため息をつくと、引き出しからチョコを出して食べる。

ちょっと元気でた。…よし、頑張ろう!!

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