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sugar-holic

第3章 顔合わせ

17:00

終業を知らせるチャイムが鳴る。

「お疲れ様でした」

仕事を終えた人が続々と帰っていった。

そうだよね。今日は金曜日だもんね。

「お先に失礼します」

「はーい。ご苦労様です」

あらかた帰ってしまった中で、残っているのは…3人か。

給湯室で四人分のコーヒーを淹れて、皆に配る。

「え!?すみません。ありがとうございます!!」

「いいのよ。自分の淹れるついでだから」

最後に倉田くんへ。

「あ、俺いいですよ。もう上がるんで」

「何?コーヒー一杯飲めないくらい急いでるの!?」

冗談半分で軽く聞いたのに

「そうですよ。デートなんで」

そう言って、ふっと鼻先で笑われた。

…その、上から目線的な笑いは何なのよ!?

「そう。じゃあ急いで帰りなさい。これは私が飲むから」

「あ」

「何?」

倉田くんはお盆の上の2つのカップを見て、いや…と呟くと、首を振って

「何でもないです。お先に失礼します」

と言って帰っていった。

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