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sugar-holic

第4章 イライラする《倉田side》

「もしかして…シュガーホリックって知ってます?」

「何それ」

「砂糖中毒症。イライラすると甘いもの食べたくなって、食べると落ち着くってヤツ」

「……」

あ、黙っちゃうんだ。

って事は、多少自覚があるのか。

「腹減りません?」

「あー、うん。そうだね」

話題を変えると、分かりやすいくらいほっとした顔になる。

「どっか食べに行きます?付き合いますよ」

「え?だって、倉田くん…食べたんでしょ!?」

「飲む方で付き合います」

笑って言うと、相手も笑みを浮かべた。

すると、携帯の着信音が鳴り響いた。

「あ、私だ。…え?浅野社長!?」

画面で発信者を確認して、驚いた声をあげる。

は?浅野社長から!?

「もしもし、松岡です。…はい、先日はありがとうございました。…はい…」

俺に背中を向けて話してる。

その後ろ姿を見ながら、腑に落ちないものを感じていた。

何でこんな夜遅くに、担当ではないこの人に電話してきたんだ?

「はい…え?明日、ですか?……はい、予定はありませんが…」

明日の予定?

うちの会社が休日なの、社長も知ってるだろうに。

仕事の話じゃないのか!?

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