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sugar-holic

第7章 何なの!?

翌日。

「おはようございます」

部署内で挨拶を交わし、自分のデスクに向かう。

さて、と。

得意先を廻るのも一通りすんで、今週は内勤で終わる予定だ。

とりあえず、先週作った企画書とか、部長の所へ持っていくか。

「徳島部長の所に行ってきます」

近くにいた千秋ちゃんに声をかけて、資料を持つと、部長のいるフロアに向かった。

その途中、給湯室でコーヒーを淹れている倉田くんに出会った。

「倉田くん、おはよう」

「おはよう…ございます、課長」

「一昨日、お疲れ様でした」

「あ…はぁ…」

…何だろう。いつもと違う。

「テンション低いね。何かあったの?」

問いかけると、眉を寄せて私を見て、すぐに笑いを浮かべた。

「結構、平気なんですね」

「は?」

「慣れてるんですか?」

「…何の話?」

倉田くんが何を言っているのか理解できなくて、首を傾げる。

「土曜日、しらかわを出た後の話です」

あの後?タクシーで一緒に帰って…

「あ!!私、タクシー代払ってない!」

「それじゃない」

倉田くんが片目を細めた。

うわ。睨まれてるし。

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