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sugar-holic

第9章 必死だねぇ

私の声に、二人ともこちらを向いた。

あぁ…しまった…!

内心落ち込みつつも、浅野社長の手前、にこやかな顔を作る。

「浅野社長、打ち合わせですか?お運び頂きましてありがとうございます」

すると、浅野社長が柔らかな笑顔を向けて

「梢さん、まめかな?」

まめ…?

意味が分からず、キョトンとすると

「あぁ、元気ですか?」

と言い直した。

「あ、はい。お陰さまで」

まめって何だろう?方言なのかな?

そんな疑問を浮かべてると、

「まめに働く…こまめに動く…。東京だとそういう言い回しはしない?」

「あぁ、こまめに。それは分かります」

頷いた私に、浅野社長が嬉しそうに笑った。

「社長、では次の打ち合わせですが」

すると、浅野社長が倉田くんの言葉を遮って

「倉田くん。さっきの資料、今まとめて持ってきてくれるかい?」

「え…次回の打ち合わせでお持ちすると…」

すこし慌てた倉田くんに、フフッと笑いかけると

「気が変わった。待っているから」

「…はい」

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