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sugar-holic

第9章 必死だねぇ

そんな事を思いながら相槌を打っていると

「平谷くんの様に、梢さんの手料理を食べてみたいな」

と、笑いながら話してきた。

「ではお弁当を買いますか?」

冗談で言ったのに

「弁当より、家で出来立てを食べたい所だよね」

浅野社長、ノリがいいなぁ。

うーん…お弁当では『家庭料理』って感じではないもんね。

「確かに、作りたての方が美味しいですからね」

無難に、一般論で返しておく。

笑いながら、日常会話として受け流していたのに

「うちに作りに来てくれないか」

浅野社長の一言で、笑顔が剥がれ落ちた。

え…?

どう返したらいいのか戸惑っていると

「調理道具は一通りあるから」

と、後押しのような言葉をかけられる。

え…っと…。

これは…どう答えたらいいの?

「いえ…そこまでの腕ではないですし…」

「調理師免許、持ってるのに?」

浅野社長は笑っている。

冗談で言ってる…んだよね?

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