テキストサイズ

第1章 現在ーーー夏

8月に入り日が長くなったものの、時計は20時を回り外は薄暗くもの寂しい空の色をしている。
『19時位、そっち行けそう』
相変わらず一方的で急な連絡に苛立ちと嬉しさ半々、バタバタ帰宅。軽くシャワーで仕事の汗を流した後、メイクを丁寧に直す。
今日はピンクかな、、彼の好みのやや透け感のある、男がいかにも好きそうな下着を身に付けリビングのソファーで一息着く。

ギリギリ19時までに準備を済ませたが、それから1時間を過ぎても彼が来る気配は無い。
30分前に『今日来るんだっけ?』と送ったメッセージにも既読は付いていない様子。
『又いつものパターンか、、』
とソファーにもたれながら長いため息が漏れる。

彼=Sは私をいつも振り回し悩ませる。
時計21時を回ったら『今日はもう疲れたから又今度にしようね』のメッセージを送り、私なりのプチお仕置
きを与えるつもりで連絡を待つ。

ぼんやりテレビを眺めていると携帯にメッセージ表示『今着いたから開けて!』、、時刻は20時55分、ギリギリお仕置き発動は免れた様である。

部屋へ入るとSは『ごめんね急に』
と言うなりネクタイを緩めながら唇を重ねてくる。
これもいつものパターンで、時間が無いので手早く行為に及びたいのだ。

私も拒む事無く受け入れ、リビングのソファーでそのまま濃厚に絡まる、、
私を上に乗せて気持ち良さげに動くSの顔を見ながら、事が終われば又帰ってしまうのか、、とどこか冷静に考えながらも又唇を重ねる。

こんな事をもう3年近くも続けている。あの時、、最初にもっと踏みとどまるべきだった。3年前の自分に『この男はろくでもないから止めたほうがいい』と言ってやりたい、、

心と身体は裏腹で、私の内部はどんどん熱くなりながらもっと、とSを求める。
激しく絡まりながら又どこか冷静な私が3年前のあの日を思いだす、、、




エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだエモアイコン:怖かった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ