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第3章 Wednesday

俺も急いで自分の買わなきゃいけないものを買いに行く。

でも、頭の中にはずっと今の人の声が流れてた。

この力のせいで困ったことは何回もある。

それこそ、星の数くらい。

中学生くらいまではこの力が大っ嫌いだった。

今の俺からは想像もつかないくらい、誰ともかかわらずに過ごしてた。

誰かとかかわったら、体が触れてしまってその人の本心が聞こえちゃうから。

聞こえてくる声は全部、人間の汚いところだった。

嘘を言いながら触れてくるやつもいた。

ばれてないだろ、って顔して。

それが苦しくて、つらくて、誰ともかかわりたくなかったんだ。

学校にも、正直行きたくなかった。

高校は決まっていたけれど、行く気なんてなかったんだ。

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